かつらの購入
抗がん剤は必ずやる。
ステージII以上となると必ず抗がん剤をやる。やらなくても良いと言われてもやった方がいい。
というのも、再発が怖い。手術だけで取りきれる保証はないし、見えないだけでどこに癌があるか分からない。
抗がん剤をやってしっかり叩いて潰しておいた方が安心だろうって話だ。
抗がん剤、女性とって大切な髪の毛がなくなってしまう。本当に可哀想だが仕方ない。
仕方ないからといって髪の毛がないまま生活させるのはもっと可哀想である。抗がん剤で髪の毛が抜けてもしっかり最低限の生活ができるよう「かつら(ウィッグ)」を買ってあげた。
一口にかつらと言っても沢山種類がある。人工毛、人毛、人口皮膚有無、色、素材
とにかく色々ある。ここで人工毛はここがダメ〜人毛はこれがダメ〜など話したいところだがまだ買ったばかりでそこまで特色が分かっていないので、そこは分かった頃に書く。
じゃあどうやってかつら選んだのよ?って?(笑)
はい、見た目です。
かつらにはそれぞれ値札がついているんですが、下は3万ぐらいからある。まぁもっと下もネットにはあるんですが店頭で見れるもので考えてってことで。
全然違うんですよね。かぶったあとの不自然な感じや上から見た感じ。肌触りも違う。
抗がん剤治療自体は数ヶ月〜1年かもしれないが、実際髪の毛が綺麗に生えてくるまでは2年くらいかかる。それまでしっかり使えるものを選ぶとなるといい値段になる。
我が家が買ったのは医療用で20%引後に税込で大体24万円。高いと感じるかもしれないが、いつか安いと感じるかもしれない。治療を終えた頃にでも再評価したい。
主治医の決め方
妻が診てもらった先生、嫌な先生ではない。
どちらかと言えばちゃんと話を聞いて答えてくれる良い先生だとは思う。
だが、私達は別の先生がいる病院を選んだ。
それはなぜか。
・主治医が非常勤
私の妻が診てもらっている先生は週に一度しか来ない非常勤の先生である。そんな先生にお願いできます?先生が毎週火曜日にしか来ないって時に水曜日に異変やトラブル起きたら6日放置ですか?(苦笑)
じゃあ同じ病院で乳腺外科医はいないの?…なんと、いない。。その先生、1人しかできない。外科の先生は何人かいるが、乳腺診れる常勤先生はゼロ。おいおい。。。
不安どころじゃないってことで主要因。
・実績がない
https://caloo.jp/dpc/disease/598/13
このサイトを見れば分かるが、自分達がかかっていた病院…全然乳癌の手術したことない。ダメじゃん。
・チーム医療への不安とスケジュール調整
非常勤ってところが大きくかぶってしまうが、まず1人しか乳腺診れる先生いない時点で町医者とかわらない。癌っていうのはチーム医療のはずだが誰と相談すんのよ。
ちなみに乳腺を診れる医師には色々レベルがあって、認定医<専門医<指導医の順だ。
ちなみに私の妻を診断してくれたのは専門医だ。これだけは救われた。
ただ、数年前に乳癌検診をしたレディースケアセンターの女医は認定医でも専門医でもなかったようだ。今さら気付いたが時すでに遅し。
これから検診を受ける人は専門医がいる医療機関で受けた方が良い。これは本当反省している。
それから非常勤だからっていうのもあるだろうから重複した理由になるかもしれないが治療法が限られてくるのだ。
手術するにも週一でしか出来ない。
だからその日に手術する部屋が空いてなければまた次の週…また次の週となる。
先生はそれが怖い。だから先に抗がん剤やるのだ。術前抗がん剤はよくある話だ。ただ必然術前抗がん剤は喜ばしくないし病院の都合がガッツリすぎる。
他にも色んな要因はある。
術中センチネルリンパ節生検はできるか。
術中迅速病理診断のできる施設があるか。
ただここはステージやその人によって大きく異なるのであえて触れない。
もし知りたい方がいればコメントいただければ答えるが(笑)
とにかく焦らず着実に治したい。それには安心できる主治医を見つけるのが第一だ。
今日もこの辺で
妻が癌と宣告された日
2017年2月14日、妻が癌と宣告された。
テレビや雑誌、ましてや自分の仕事も癌に関わりがあるのに、いざ宣告されると頭が真っ白になった。
妻はこういった。
「私は大丈夫だから落ち着いて聞いてね。大丈夫?…初期だけどやはり癌があったの。これから色んな検査するからまた連絡するね」
会社にいた私は正直何も手につかなくなった。
ただ妻の言葉を頼りに「初期だって言ってたよな」「初期だ初期だ」と信じて自分を奮い立たせて二女の保育園へお迎えに行った。
妻が病院から帰ってくるまで、1分が1時間のように感じた。早く声を聞きたい。詳しく知りたい。いや、知りたくない。どんな顔をして会えばいいか。
とにかく二女をあやしながらそんなことばかり考えていた。
帰ってきて妻は言った。
「癌があったから全摘かもしれないって」
あっさりと言ってのけた。後出しになったが癌とは乳癌である。
女性にとって大切だし自分の体の大部分を占めていると言っても過言じゃないのに、妻はあっさり言ってくれたのだ。
私は少し動揺したが、何とか隠した。
全摘ってことは大分進行しているってことか?
などとにかく頭をフル回転させて妻の話を聞いた。
「ここに2.1cmくらいの乳癌があって、ここにもあるかもって」…2.0cm以上の乳癌はステージでいうと2以上である。その時点でごく初期であってほしいという願いは脆くも崩れ去った。
ただ妻は淡々と状況を説明してくれた。義理の両親が付いて行ってくれたからだろうか。
ある程度説明を聞いたあと、義理の両親に娘達を見ていてもらい自分の実家へ車で行った。
車に乗り込んだ時、妻がいった。
「私、今日泣いてないんだ。泣いていい?」
この瞬間を私は死ぬまで忘れない。
胸のしこりに自分で気づいて心配性が功を奏して大腫瘍にならずに見つけられたのだが、私は心から反省した。
自分が側にいながら、なぜ見つけてあげられなかったんだろう。
実家で一通り説明して自宅に戻り遅めの夕飯を食べようとするも全く喉を通らない。
たまたま実家でもらった一口カツを2人で頑張って食べて「これで勝つ!カツ!癌に勝てる!」と励ましあった。
私は30歳(※来月31だが)、妻は33歳での出来事。
周りは早いとか若いのにって言うけど仕方ない。
宣告から10日経ち、主治医が決まって3分の一の心が落ち着く場所を見つけたのでブログとやらを書いてみた。
誰かの参考になったり、支えになれるようなブログではないかもしれない。ただ何か少しでも役に立てるようなら幸いだ。家族全員寝てるので今日はこの辺で。